私達は両親を自分の意思で選んで生まれて来る
私達は、この非物質的な実在界で
両親となるべき肉体舟の提供者との縁が約束され
この地上界で、その約束、目的が果たされる
つまり、この地上界、現象界に生まれていることも
環境や両親を選ぶことも、一切の自分でなしたということである
この現象界に適応した肉体舟に乗って、地上に出てくる
それは苦楽の、人生航路における修行が目的なのだ
盲目で、手さぐりの人生
この人生で、より豊かな心を造るとともに
新しい学習をすることが、目的の一つなのである
同時に、人類の大調和によるユートピア建設
それが万物の霊長である人間に課せられた使命でもあるのだ
その私達の肉体舟の船頭は
永遠に変わらない意識であり、魂である
意識の中心が「心」で、この心が実在の世界に通じている
人間は、実在界、つまり天上界から生まれてくるときは
誰も皆、丸く広い豊かな心を持っていた
神の子として、善なる者達だったのだ
それが、生まれた環境や習慣や、教育や思想
また友人の影響など、五官にふれる一切のものによって
性格が変わってしまう
私達の意識は、生まれてきたときは
100%潜在されている
それが、成長するに従って表面に出てくる
そして心のなかには「本能」が芽生え
五官をとおして「想念」につたわり
「智性」が発達して「感情」の表現となるのである
これによって、自らの「意思」が、はっきりと表示でき
自己の立場を表現できるようになって行く
しかし、表面意識が飽和状態になっても
10%くらいしか外へ出ないため
盲目的な人生であるのだ
人間は、高次元の世界から、自ら両親や環境を選んで
肉体先祖から継承されてきた肉体舟に乗って
きびしい盲目の人生を体験している修行者なのである
- 高橋信次より -